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Jリーグ 10年前

堅守速攻にポゼッションも。“アクションサッカー”に可能性広げる新潟、進化へクリアすべき課題とは?

text by 青木務 photo by Getty Images

中と外の呼吸を合わせなければならない

 また、サイドでいい形で崩した時に中がまだ準備できていないシーンもあったという。

「僕らが動いている時に上がってこない、逆に彼らが上げるタイミングに僕らが動いていないというのがあった。せっかく僕もでかいですし、中に強い選手がチームにいるので、そこをもっと活かすことができれば」

 日ごろのトレーニングの中で突き詰めてはいる。だが、試合では相手もいるためただクロスを送ってそれに合わせればいいわけではない。実戦の中でこそわかることもある。

「(トレーニングで)意識づけはできてきているんですよ。ただ、もっと細かいところですよね。どのタイミングで、とこに上げるんだと。今日だとニアサイドは中澤さんがいて、ニアの頭を超えてこないとなかなか厳しかったですし」

 マリノスのここまでの失点数は28。これはリーグの中で断トツの少なさだ。それを支えるのが、日本代表クラスが真ん中を締める守備陣だ。指宿もなかなか決定機に絡むことができなかったが、決して相手に封殺されたわけではない。むしろこの長身FWは手応えを感じている。

「中澤さんはヘディングが強かったですし、そこは勝てるようにならないといけない。ただ、かといって何もできなかったというとそんなこともなかった。前半は若干やりにくい感じはありましたけど、それは個人的にというよりはチームとしてうまくいっていなかったから。後半はチームとしてうまくいくようになって、僕もやりやすくなっていますし、僕と彼らというよりは、チームとしてどうだったというところですね」

 周囲との息が合ってくれば、もっと力を発揮できると指宿は考えている。だからこそ、ディテールをもっと突き詰めていかなければならない。ただクロスを上げてもチャンスには繋がらないし、動きに工夫がなければ中で合わせることもできない。

 それでも、今シーズン継続して取り組んできたサッカーが形になってきているのは間違いない。最終節もアクションサッカーで勝ちにいく。

「ホームなのでとにかく勝点3をとって、サポーターの前で勝って終わらせたいですね」

 いつも支えてくれるサポーターに、今シーズンの成果を見せたいところだ。

【了】

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