最下位脱出へ円陣

　水曜日のトレーニングの後で、指揮官と選手達は円陣を組んだ。2014年12月4日付の独大衆紙ビルトは「珍しいシーン」として、練習場で固く輪になるドルトムントのチームを収めた一枚の写真を掲載する。

　同紙は「ドルトムントへの重圧はいよいよ大きくなっている」とした。5日に行なわれるブンデスリーガの第14節、18位と最下位のドルトムントは、ホームに7位のホッフェンハイムを迎える。

　ビルト紙は「降格争いをする優勝経験監督」と記して、クロップの次のようなコメントを掲載した。

「我々は今トレーニングの中で確かめなければならない。誰がこの状況に耐えうるのか。誰が最もたくましいのか。そしてその後で、チーム編成をする。金曜の夜は『真昼の決闘』だ」

　ドルトムントの指揮官は、1950年代のハリウッド映画のタイトルを持ち出した。スクリーンの中では、ゲーリー・クーパー扮するガンマンが、1人で4人の無法者に立ち向かう。多勢に無勢。クロップは古い西部劇の中の孤独なガンマンに、現在の自分の姿を重ねたのだろうか。

　そしてクロップが「真昼の決闘」に向かって見極めようとする選手達の中から、4日付のキッカー紙は、フンメルスを取り上げた。同紙は「ウェンブリー・ラインの再生？」と見出しを付けて、「フンメルスの帰還はクロップに新しい可能性を開く」とする。

　11月1日、第10節のバイエルン戦で負傷離脱していたフンメルスは、1日月曜日から再びチームのトレーニングに合流した。キッカー紙はドルトムントの主将を「この状況で特に重要である」とする。