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Jリーグ 10年前

【番記者が追う】残留争い強いはずが――。昇格10年目で最大のピンチ、大宮に何が起こったのか?

text by 上野直彦 photo by Getty Images

遅すぎた監督交代

【番記者が追う】残留争い強いはずが――。昇格10年目で最大のピンチ、大宮に何が起こったのか?
渋谷洋樹監督にいたっては選手を試す期間すら与えられなかった【写真:Getty Images】

 選手の怪我や故障などアクシデントが続いたのは不幸だったが、メンバーは固定せず、安定した守備を保てなくなった。渋谷洋樹監督にいたっては選手を試す期間すら与えられなかった。

 今シーズン、W杯中断前までの成績は14試合3勝4分7敗で17位。大熊前監督は中断期間中にセルビア代表経験もあるFWムルジャを獲得。だが、立て直しは失敗。さいたまダービーでの大敗後の翌日、8月31日に更迭となった。

 後任に指名されたのは渋谷洋樹コーチ(当時)。渋谷監督は9月10日の天皇杯4回戦・愛媛戦から指揮を執り、チームを勝利に導く。その後はリーグ戦6試合を5勝1敗でチームを復活させた。

 と思われたが、そのあと勝ち星に恵まれず、現段階では11試合で5勝1分5敗の成績である。だが、渋谷監督を責める気にはなれない。“新人監督”としては、あまりにも荷が重すぎる状況だった。
 
「もう少し監督交代が早かったら…」

 今もサポーターから多く聞かれる声である。単純に試合数と勝ち点の計算だけではいえない部分もある。だが、監督交代のタイミングが違っていたら、ここまで苦しむことはなかったかもしれない。

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