無視することはできない「ファンの期待」
試合が誰のために行なわれるかと言えば、チケットを買ってスタジアムまで来てくれる人達のため、であることは明らかである。チケット収入を欠いては、クラブ経営は成り立たない。
クラブ経営のために、ファンの期待という心情的なものを無視することは出来ないだろう。それはプロスポーツの核と言ってもいいのではないだろうか。負傷者を出せば出す程、ファンの心には損失が生じていく。
もちろん選手は別としてチームが勝てば、それで良しとするところもあるかもしれないが、市場価値の高い選手はそのまま主力である場合が多い。負傷者はチームの勝敗に影響し、ひいてはファン心理に影響を及ぼす。つまりその損失は、プロスポーツの核に影響を及ぼすのである。
記事の中では、ドルトムントの社長であるミヒャエル・ツォルク氏、レバークーゼンのSDであるルディ・フェラー氏が「過密日程」を問題として挙げている。
シュポルトビルト紙は「過密日程」だけでなく、「トレーニングによる負担」などにも言及しているが、この問題はまだまだ議論していく余地があるだろう。
それは選手の短いサッカー人生における損失であるだけでなく、ロイスの携帯の向こうに待つトーマスのように、家族の心の損失でもあるからである。
【了】
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