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なぜ未だにサッカー界で体罰がなくならないのか?“強い選手”を育てるために本当に必要な指導法

text by 編集部 photo by junior soccer editorial staff

体罰で育った指導者は体罰で指導する

なぜ未だにサッカー界で体罰がなくならないのか?“強い選手”を育てるために本当に必要な指導法
感受性の強い子どものころに受けた経験は、大きく人生に影響をおよぼす【写真:ジュニアサッカーを応援しよう!編集部】

 監督や指導者が勝つことを目的にしてしまい、それにそぐわなければ、怒鳴ったり、体罰を加えたりしてしまう現状。私の住む広島の言葉で表現するならば、「おんどりゃ。何しょんな!」(「お前、何してるんだ!!」の意味)と怒号を飛ばせば、自ずと子どもたちは恐縮してしまうでしょう。

 また、体罰で育った指導者は、体罰で指導してしまいます。体罰での成功体験をベースに体罰を正当化し、チームが勝つためとか、何とか大義名分をつけて、いかにも正しいことをしているかのごとく手をあげます。

 そして、周りの保護者も同様の考えであれば、体罰は正当化、そして容認され、子どもたちの逃げ場はなくなり、悲しい結末を迎えてしまうことにもなりかねません。私からすれば、指導者に他の方法に変える勇気がないだけだと思います。

 また、感受性の強い子どものころに受けた経験は、大きく人生に影響をおよぼします。体罰を受けて育った子どもは、大人になったときに同じようなことをくり返してしまう可能性があります。暴力が暴力を生むのです。そこに未来はありません。

 私はやはり、体罰がない世界を望みます。そのため、私の指導の根底は、「自主自立の人間育成」にあるのです。

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