本田にも朗報となったモントリーボの復帰
それでも本田は、自らボールを失うことは稀で、周囲とは好連携でパスをつなぎ、オフ・ザ・ボールの動きでチーム全体を活性化させた本田の存在は改めてインザーギ監督に強い印象を残したはずだ。
チーム全体のスタッツを見ても、ポゼッション率で63.1%、パス本数でウディネーゼの266本に対して465本、アタッキングサードでのパス本数でも74本に対して143本、コーナーキックは0本対6本、そしてシュート数でも5本対15本と攻撃面で全て圧倒した。
この結果はインザーギ監督にとって、フェルナンド・トーレスの起用を求めるシルビオ・ベルルスコーニCEOに向けた答えとなっただろう。
さらに、この試合ではW杯前の負傷によって長らく戦列を離れていた主将のリッカルド・モントリーボが89分にファン・ヒンケルと交代で復帰。わずかなプレー時間ながら、チームにとってはかなりの朗報だ。
本格的な復帰は年明けとなると思われるが、モントリーボがインサイドハーフに戻れば、ミランの攻撃はさらに多彩なパターンを手に入れることができるはず。本田にとっても新たな攻撃の形が出来上がれば、より得点に近づくことが可能となる。
ミランの年内残り試合は3。その対戦相手はジェノア、ナポリ、ローマと上位を争う強敵ばかり。しかし、EL出場権獲得となる5位以内も現実的な目標として捉えるためにも、ここで踏ん張らなければならない。
“復調の兆し”を見せた本田にとって、“完全復活”をアピールするためにも絶好の相手となる。
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