後半ATに劇的決勝弾を決めたGK山岸範宏【写真:Getty Images】
J1昇格プレーオフ準決勝が30日に行われ、J2で6位のモンテディオ山形が同4位のジュビロ磐田を2-1で下して決勝に進出した。
磐田のホーム、ヤマハスタジアムで行われたこの一戦は、1-1で迎えた後半アディショナルタイムにドラマが待っていた。
山形は、レギュラーシーズンの順位が下のため、引き分けでも敗退が決定。勝ち抜けるためには何としても1点が欲しい状況で CKを得ると、ゴール前に攻め上がったGKの山岸範宏がヘディングでゴール。土壇場での勝ち越しに成功した。
“奇跡の決勝弾”を決めた山岸は、試合後「相手のフリーマンの前に入ってボールをすらせば何かが起きると思った」とし、「気づいたら味方に押しつぶされていたので『入ったんだ』と分かった」と興奮気味に振り返った。
「得点後、盛り上がった気持ちをGKとして平常心に戻すのは難しかった」と語った山岸。勝利のみが求められる試合では常套手段ともいえるGKの攻め上がりだが、結果に繋がるのはまれ。それでも、東京ヴェルディとの最終節の前に練習を行っていたという。
「練習では全然入らなくて、難しいなと思っていた。試合でシュートを打ったのは高校生以来だと思う」
シーズン途中に浦和レッズから加入したベテランがチームを救うヒーローとなった山形。2011年以来のJ1復帰を目指し、12月7日に味の素スタジアムでジェフユナイテッド千葉と対戦する。
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