動きの質に運動量、チャンスを見逃さない精度とパワーに注目
そこから予想されるのは、厳しい組織守備だ。昨シーズンまでは3バックで戦ってきたウディネーゼだが、今シーズンは4バックを採用。右FWの本田に対してはベテランで屈強な左SBドミッツィが前を抑え、そこにボランチが連動して複数で囲み、スペースを消してくる。
フィオレンティーナやサンプドリアが取ってきたような守備戦術が、また待ち構えるということになる。
ミランではアバーテに加え、デ・シーリオの故障が決まり、右サイドバックにはラミもしくはボネーラがコンバートされる模様である。
つまりマークを釣り出す味方のオーバーラップは期待できず、本田が右から打開を図るのは今まで以上に難しくなるかもしれない。前節ではラミを背後にしてチャンスも作れていたが、それは対面のドドも攻撃的に来ていたからだ。
その状況の中で本田に求められる仕事とは、左で組み立てたものを右で仕留める、というフィニッシャーの役割になるはずだ。ウディネーゼで右SBの第一選択肢となっていたウィドマーが故障し、ベンチに入るのがやっと。エル・シャラウィの突破力があれば、ここでは優位が保てそうだ。
そして左から来たボールに対し、いかに相手のマークを振り切って合わせることが出来るか。ボールを持たないところでの動きの質に運動量、そして何より一度のチャンスを見逃さない精度とパワー。ゴールに到達するまでのそういったプレイに、本日は注目である。
試合の図式としては、カウンターvsカウンター。「ケイ、ゴールしろ」とインザーギ監督に呼びかけられる本田が、フィニッシャーとして再びクオリティを発揮できるか注目だ。
なお、民放TV局メディアセットによる予想フォーメーションは以下のとおり。
ミラン: GKディエゴ・ロペス、DFラミ、メクセス、サパタ、アルメーロ、MFファン・ヒンケル、エシアン、ボナベントゥーラ、FW本田、メネズ、エル・シャラウィ
ウディネーゼ:GKカルネツィス、DFピリス、ウルトー、ダニーロ、ドミッツィ、MFピンツィ、アラン、グリエルメ、コネ、FWテロー、ディ・ナターレ
【了】