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Jリーグ 10年前

一昨年まで“4部選手”だった横浜FMのファビオ。ボランチで高いポテンシャルを発揮

樋口靖洋監督の退任が決まっている横浜F・マリノスは、J1第33節のアルビレックス新潟で1-0と勝利し、J1ホーム通算200勝を達成した。

text by 青木務 photo by Getty Images

相手の攻撃を潰したファビオ

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ボランチでプレーするファビオ【写真:Getty Images】

 マリノスのペースで90分を終えたわけではない。相手の素早いプレスとショートカウンターに苦しめられ、ポゼッションを握られる時間帯もあった。それでも58分に奪った伊藤翔のゴールを守り切り、日産スタジアムに歓喜をもたらした。

 相手に攻め込まれながら失点は与えなかった。チーム全体が粘り強く戦ったマリノスの中で、ファビオの活躍も見逃せない。

 攻守の切り替えが速い新潟に対し、ファビオはしっかりスペースを埋め、相手のカウンターを遅らせる場面があった。

 新潟の特徴は事前に確認済みで、それに対しての準備もしていた。

「相手の強みは前からのプレス。一人ひとりではなくチーム全体でやるというのが彼らの強みで、そういうところを今日の試合も出してきて、自分たちとしてはそれをわかった上で、集中して試合に望みました」

 それでも、「残念ながら最初の方では相手にやられる部分が多かった」と言うように、新潟もマリノスの隙を突こうと工夫していた。相手の長所を消せなかったことはファビオ自身も自覚している。

「全体的にはいい試合だったと思うんですけど、なかなか自分たちのやりたいことができず、前からプレスをかけてボールを奪うということができなかった。難しい時間帯もありましたけど、その中でなんとか1点を取って最後までしっかり守って勝利を手に入れたというのは良かった」

 ファビオはマリノスに加入して2年目になる。昨シーズンはリーグ戦14試合に出場して1得点を記録している。また、夏に来日したマンチェスター・ユナイテッドとの親善試合では186cmの長身を活かした打点の高いヘッドでゴールを奪い、大きなインパクトを残した。

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