ここまで無敗だったチャンピオンズリーグ(CL)も26日に行われたアーセナル戦で敗戦。いよいよ本格的な危機に直面しているボルシア・ドルトムント。29日のドイツ紙『ビルド+』は、危機の原因が昨季からの新加入選手にあると報じている。
2013年にはMFマリオ・ゲッツェ、2014年にはFWロベルト・レバンドフスキの主力2選手をライバルチームであるバイエルン・ミュンヘンに引き抜かれたドルトムント。今季は降格圏内に順位を落とし、残留争いを強いられている。その要因はやはり、2選手の穴が埋められていないことであると同紙は伝えている。
2選手の穴を埋めるべく総額6100万ユーロ(約85億4000万円)を投じて獲得したのがMFヘンリク・ムヒタリアン、FWチーロ・インモービレ、アドリアン・ラモス、そしてMF香川真司。
昨季セリエA得点王のインモービレとブンデスリーガ得点ランキング4位のA・ラモスは、レバンドフスキの穴を埋めることが大きく期待されていた。ところが、前者は9試合で2得点、後者は10試合で2得点と、全く活躍できていない。
ゲッツェの代わりとして獲得したムヒタリアンは、昨季こそ得点とアシストを合わせて20得点に絡む活躍を見せた。しかし、今季は香川の加入により、本来のポジションであるトップ下ではなく右サイドMFで出場することがしばしば。不慣れなポジションということもあり、未だ得点に絡めていない。
そして、その香川についても同紙は、優勝時に見せたパフォーマンスにほど遠いと評している。さらに、活躍したのは復帰した初戦のみで、あとは全くと言っていいほどチャンスに絡めていないと述べている。
同紙によればユルゲン・クロップ監督は香川に期待を寄せており、コンディションとパフォーマンスの向上を冬の合宿で集中的に行うつもりのようだ。しかし、アジア杯の招集次第でそれもままならなくなってしまう。
DFマルセロ・シュメルツァーやMFヌリ・シャヒンなどの怪我人が復帰してきたことが唯一の光明と見られるが、長期離脱の後だけに本来の調子が戻るには、まだ時間がかかりそうだ。
リーグでは連敗は脱出したものの、前節は2点を先行しながら追いつかれ、まだ勝ちきれるようになっていない。29日に行われる他会場の試合結果次第で暫定ではあるが、最下位まで順位を落としてしまう。
ドルトムントは30日にフランクフルトと対戦。最下位を避けるために、そして少しでも上の順位に行くためには、香川ら新加入選手の爆発が必要だ。
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