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【独占取材】マルディーニは本田への評価を変えたのか?「昨季から模範的だが、リーダーではない」

text by クリスティアーノ・ルイウ photo by Getty Images

「数年前のミランであればメンバーに名を連ねることは出来ない。その考えに変わりはない」

――具体的に、本田は昨季と何が最も変わったのだろうか?

「それはまさに今言ったことなんじゃないのかい? ポジティブな変化は当然のことながらチーム全体の士気を高める。士気が高まれば実に様々なことが変わる。その恩恵を現時点で最も受けている1人が本田だ。

 そして今、確かに現在のところ彼はチームで最多得点を記録している。もちろん今季最後までその状態が続くことを祈るのだが、冷静に見れば、それだけの実績を残すのは実に難しいと言わざるを得ない。理由は他でもない、さきほど例に挙げたイブラではないのだが、そうした超一流のFWたる特性を彼が備えてはいないと考えるからだ。

 しかし、彼にできる貢献は何も点を取ることだけではない。むしろ、点を取ること以外に多くの局面で彼の特性は活きるはず。いずれにせよ、今季を終える際、本田は一定の貢献を果たしたと評価されるに違いない。そう強く願い、また確信している」

――本田のポジションはトップ下ではなく、現在のインザーギ指揮下における4-3-3の前線の「3」、その右がベストなのだろうか?

「4-2-3-1の『3』の右と、4-3-3の前線『3』の右では、言うまでもなく、求められる仕事はまるで違う。さらに今季はメネズの存在がある。彼の中盤に戻る動きによって生まれるスペースが本田にとって、また同じようにエル・シャラウィにとっても実に貴重だ。

 いずれにせよ、ゴールほど選手を変えるものはない。ここ数試合で点が取れていないとしても焦る必要はない。チームのためにプレーし続ければ自ずと結果はついてくる」

――またもや昨季の後半、今年3月時点でのインタビューでのことなんだが、その際、君は本田について一定の評価はしつつ、同時にこうも述べている。『数年前のミランであれば「ノー」。メンバーに名を連ねることは出来なかった。だが今のこのミランであれば「イエス」。今のこのミランであれば本田はしかるべきポジション(地位)を確保できるのだろう』。現在でもその考えに変わりないのだろうか?

「もちろん同じだ。何ら変わりはない。その上で、もう一度だけ繰り返しておきたい。そう評価する前段として、あるいは根拠として、私は(3月に)こう述べた。

『今の彼に最も大切なのは時間だ。焦る必要はない。サン・シーロのブーイングに萎縮する必要も一切ない。あくまでも今季は準備期間と捉えればいい。そして来季、本田が最もその才能をムリなく発揮できる場所を与えてくれる監督の下でプレーし、1つひとつの試合に全力を尽くすことで評価を確実に上げてみせるだろう』」

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