警備スタッフを振り切ろうとする侵入者【写真:Getty Images】
ヨーロッパリーグでグループリーグ突破を決めたトッテナム。順調に勝ちを積み重ねたように見えるが、27日のパルチザン戦では様々な妨害行為により試合が中止になる可能性もあった。英『ガーディアン』をはじめとした複数メディアが報じている。
最初の妨害は試合開始から20分ほどすると、一人の男性がピッチに侵入した。その男はトッテナムのDFカイル・ノートンに近寄り、セルフィーを撮ろうとした。さらに警備スタッフに取り押さえられる前にヤン・ヴェルトンゲンとも写真を撮ったという。
その5分後には二人目の侵入者が。今度はロベルト・ソルダードに近づいたが、警備スタッフが到着する前に着ていたシャツを脱がされ、その後無事取り押さえられた。
侵入者はまだ続く。ハーフタイム直前にピッチに入った三人目の侵入者はムサ・デンベレに近づいたが、こちらも遅れて到着した警備スタッフに連れていかれたとのことだ。
この三人の侵入者により試合は中断し、選手たちもピッチから離れた。9分間の中断後に試合は再開されたが、「これ以上ピッチに入らないように」とのアナウンスがなされたとのことだ。
また、彼ら三人はピッチ侵入以上に議論を呼んでいる。その理由は彼らが着用していたシャツにあった。シャツには「BASSBUDS FC」という名前とエンブレムが入っていた。
この「BASSBUDS」とは英国発のイヤホンや音響機器ブランドの名前で、トッテナムの公式イヤホンなども製作している。他にもプレミアリーグの数チームでBASSBUDSのイヤホンを公式グッズとして販売しているクラブが存在する。
厳しいセキュリティの中、ホームのサポーターが座るエリアから同じ企業名の入ったシャツを着た三人が侵入してきたことにより、トッテナム側が意図的に仕組んだものなのではないかという疑惑も生まれている。
この件に関してクラブは「事実が判明し次第クラブの見解を発表する」と公式サイト上に掲載した以外にコメントしていない。
また、セルビアのクラブであるパルチザンを挑発するためか、アルバニア国旗がスタンドに掲げられる場面もあった。
試合は50分にバンジャマン・スタンブリのゴールが決まり、トッテナムが勝利。この結果勝ち点11となった同クラブは決勝トーナメント進出を決めている。
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