ハンダノビッチの好セーブがチームを救う
長友は前半で負傷交代となった【写真:Getty Images】
ヨーロッパリーグ(EL)第5節が行われ、日本代表DF長友佑都が所属するインテルは、ホームでドニプロと対戦した。長友は右サイドバックでスタメン出場を果たしている。
勝てばグループリーグ首位通過が決まるインテルだが、前半開始からドニプロが高い位置から奪いに行く姿勢を見せる。
すると前半16分、ドニプロは相手陣内でフアンからボールを奪うと、カリニッチを経由してコノプリャンカがシュート。これはハンダノビッチが弾くも、キャプテンのロタンが詰めてネットを揺らし、アウェイチームが先制に成功した。
長友は中へ絞ってカリニッチに対応。前を向かせることはなかったが、ポストプレーを許してしまった。
攻撃のリズムが掴めないインテルは27分、PA内でグアリンがファウルを犯してPK献上。しかし、コノプリャンカのキックは名手ハンダノビッチが好セーブを見せ追加点は与えない。
インテルは、フリーランニングで味方を追い越すドニプロの攻撃に対応しきれない。
相手の勢いに飲み込まれそうな中で迎えた30分、FKからの混戦を最後はクズマノビッチが落ち着いて蹴り込み、インテルが同点に追いついた。PKを防いだ直後のゴールとあって価値のある1点となった。
34分、オーバーラップから抜け出した長友がシュートを放った際に転倒し、肩を痛めるアクシデント。そして37分、そのままカンパニャーロと交代でピッチを去ることになってしまった。
後半早々、インテルはラノッキアが相手を蹴ってしまい、2枚目のイエローカード。キャプテンが退場を宣告されるというまさかの展開となった。
49分、ドニプロはロタンがFKからチャンスを作るも、ここでもハンダノビッチが素晴らしい反応でゴールは割らせない。
すると50分、スルーパスに抜け出したオスワルドが冷静に流し込んでインテルが逆転に成功。前半に続き、ハンダノビッチのビッグセーブの直後にゴールを奪った。
81分、ドニプロはロテンが直接FKを狙うも、わずかに枠を外れる。その後もインテルは相手に攻め込まれる。90分にはクロスからネットを揺らされるもオフサイドの判定で助かった。そしてそのまま2-1で勝利した。
逆転勝利を収めたインテルだが、ドニプロの人数をかけた速い攻撃には苦労した。対応が後手に回り、相手の思いのままに攻め込まれた。退場者を出し、長友も負傷交代するなど、心配な点もある。勝ったことが唯一の収穫、といえる試合だった。
【了】