チームの持ち味をほぼ出せず
先制点を決めたアーセナルのサノゴ【写真:Getty Images】
チャンピオンズリーグ(CL)第5節が行われ、日本代表MF香川真司が所属するボルシア・ドルトムントは、アウェイでアーセナルと対戦した。ドルトムントはすでに決勝トーナメント進出を決めており、香川はベンチスタートとなっている。
試合はいきなり動く。アーセナルが先制に成功する。2分、サノゴがスローインを受けると巧みなポストプレーで落とす。そしてPA内でカソルラがためてラストパスを送ると、これを受けたサノゴが落ち着いて蹴り込んだ。バイタルエリアでの2人のパス交換でゴールを奪ってみせた。
いきなり出鼻を挫かれた形のドルトムントは、守備から攻撃への切り替えがうまくいかず攻めに持ち込めない。
これまでCLでは相手が前から来てくれたが、アーセナルは先制したことでそこまで前に出てこなくなった。ドルトムントにとってはスペースを見つけにくい状態になり、リーグ戦のような攻めあぐねる状態が続く。
39分、ギュンドアンのフィードをピシュチェクが頭で落とすと、走り込んだムヒタリアンが狙うもCK。
54分、チェンバレンがクロスバー直撃のシュートを放つ。アーセナルがチャンスを作ると57分、左サイドでパスを受けたサンチェスが中に切れ込んで狙い澄ましたシュートを放つ。これがゴール右隅に決まり、アーセナルが2-0とリードを広げた。
ドルトムントはオーバメヤンに代えてアドリアン・ラモス、インモービレに代えて香川を投入。2枚同時交代で流れを変えたいところ。
しかし劇的な変化は生まれず、身体の重たそうなドルトムントは躍動感のある攻撃を全く出せない。持ち味を発揮することなく時間だけが過ぎていく。
決勝トーナメント進出が決まっているからなのかはわからないが、ドルトムントがギアを上げる瞬間は最後まで見られなかった。結局、0-2のままアーセナルの勝利で試合終了。ドルトムントはCL初黒星を喫した。
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