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Jリーグ 10年前

降格危機のC大阪、社長辞任は正しいのか? 同じ失敗を繰り返しかねない責任逃れの“現代流切腹”

text by ショーン・キャロル photo by Kenzaburo Matsuoka , Asuka Kudo / Football Channel , editorial staff

フォルランの獲得で「タイトル本命」も結果は真逆に

 しかし、現状はそれさえ高望みのように見える。大熊裕司監督がトップチームを率いた初戦で柏レイソルを相手に勝利を挙げたことによって、この若き指揮官がチームを正しい方向へ導くという期待は実現に至らなかった。

 そして、彼はここまで10試合で獲得した勝ち点は11ポイントにとどまっている。(1試合平均1.1ポイント。34試合に換算すると37~38ポイント)

 これは見て見ぬ振りをされている事実であり、我々は『F』ワードを使わずしてこの議論を終わらせることが出来ない。

 ディエゴ・フォルランの獲得は、2014年のセレッソに対する大きな期待となった。そして、タイトル獲得の本命としてクラブを取り巻く全ての人々を興奮の渦に巻き込んだ。

 一方で、ポポヴィッチはその点でいくつか“先見の明”を示していた。

「私が気に入らないのは、ディエゴを獲得したことで誰もが『セレッソがチャンピオンであり、他のチームは2位を目指して戦わなければならない』と話していることだ」と彼は2月の終わりに語っている。

「戦わずしてチャンピオンにはなれない。我々は戦わなければならない。このプレッシャーをはねのけて試合に集中しなければならない。それは、我々が第一にクリアしなければならないことだ」

「我々がディエゴに全てを期待するなら、それは間違いだ。我々には他にも多くの選手がいる。サッカーはチームスポーツだ。そして、我々はチームとして団結して働かなければならない。そして、そのチームの中に彼のクオリティを組み込むことが出来た時、我々は良い結果を出せるのだと思う」

 しかし、それは現実とはならなかった。そして、今シーズンのセレッソにおいて、本当のクオリティを示した1人の選手を挙げるのは困難だ(フォルランを含めて)。

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