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Jリーグ 10年前

降格危機のC大阪、社長辞任は正しいのか? 同じ失敗を繰り返しかねない責任逃れの“現代流切腹”

text by ショーン・キャロル photo by Kenzaburo Matsuoka , Asuka Kudo / Football Channel , editorial staff

相次ぐ監督交代も上向かず…

 ランコ・ポポヴィッチは、FC東京から長谷川アーリアジャスールを伴って来ることを選択した。その結果、山口蛍と扇原貴宏によって信頼を築いていた中盤をバラバラに崩してしまったのだ。

 外から見て、それは奇妙な状況に思えた。ポポヴィッチは、新チームに対して自らのアイデアを植え付けるために昨季までの“情熱的な”プレースタイルを捨て去ってしまった。そして、開幕から13試合でわずか16ポイントしか得られない状況に陥ったのだ。

 実際、13試合を終えた時点でW杯による中断期間に解任され、後任にはマルコ・ペッツァイオリが就任。監督として日本では未知数だったが、若い選手の育成のスペシャリストであることは確かだった。

 しかし、ペッツァイオリは指揮を執った9試合で1つの勝利も挙げることなく解任。ポポヴィッチの記録が輝かしいものであるかのような錯覚に陥るほどの結果となってしまった。

 ポポヴィッチのチームは、1試合平均1.23ポイントの勝ち点を得ていたため、34試合に換算すると41~42ポイントとなる。つまり、降格の危機に瀕することにはならない可能性が高かった。

 しかし、ドイツ人指揮官の悲惨な2ヶ月間は9試合で勝ち点4。1試合平均はわずか0.44ポイントとなっているため、仮に34試合全て指揮を執った場合には15~16ポイントでフィニッシュしていたことになる。

 私は、ポポヴィッチとペッツァイオリのラストゲームをスタジアムで観たが、双方のチームで結束、クオリティ、そして信念が欠如していた。

 実際、私は今季セレッソの試合に7度足を運んだが、彼らが勝利したのはわずか1試合。それも、川崎フロンターレと対戦したナビスコ杯準々決勝セカンドレグの無意味な勝利だった(もしかすると、私も少し責任を取らなければならないのだろうか…?)。

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