“燃え尽き状態”となったW杯後から復活遂げる
さて試合後、長友はこんな独白をしていた。
「ここまで突っ走ってき過ぎた。W杯後、夢や目標が見えなくなり、パフォーマンスが出せなかったのもそれが理由」と述懐し、「弱い部分も押し殺すのも、自分を否定することでしんどかった」ということまで正直に語っていた。
「インテルに入るだけで成功」と言われた立場に満足せず、スタメンを勝ち取った努力は壮絶なものだったし、“燃え尽き状態”になっても不思議はないわけである。
当然、その集大成として臨んだW杯で力が発揮できなかったのも、大きな失望につながったことだろう。ただ、そういう自己を見つめ受け入れることで、生まれてくる余裕や強さというものもあるはずである。
もしかすると、円熟した選手としての安定感もそこから培われるのかもしれない。
「今はサッカーが楽しい。新しい長友佑都を見せていきたい」と彼は語ったが、吹っ切れたところからどう伸びていくのか。また経験豊富で厳しい目を持つマンチーニとの邂逅が、どういう影響をもたらすのか。注目すべきは、まだまだここからである。
【了】
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