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香川真司 10年前

「本来のオマエじゃない」。トップフォームから程遠い香川。かつての栄光を知る独紙は期待を込めた批判

text by 本田千尋 photo by Getty Images

恵まれた批判も、苦境を抜け出すきっかけを

 24日付のドルトムントの地元紙ルール・ナッハリヒテンによるパダーボルン戦の先発メンバーの採点は次のとおり。

【GK】バイデンフェラー「3.0」、【DF】ピシュチェク「3.0」、スボティッチ「4.0」、ギンター「4.0」、ドゥルム「3.0」【MF】ケール「3.5」、ギュンドアン「4.0」、ムヒタリヤン「5.0」、香川真司「4.5」、ロイス「3.0」、【FW】オーバメヤン「2.0」。

 ルール・ナッハリヒテン紙による香川への個人評は次のとおり。

「ただ1、2度光ることが出来たが、他の点ではとても色の無いままだった」

 ルール・ナッハリヒテン紙も「4.5」と厳しい評価であるが、「色」という言葉を使っている。ドルトムントの地元紙だけに、香川の「色」=「トップフォーム」を熟知しているのだろう。

 対パダーボルン戦、58分でグロスクロイツと代わって、今季リーグ戦では最速での途中交代となった。香川には軒並み厳しい評価が並んだ。しかしその中身の前提は、「オマエに何が出来るんだ?」といったものではなく、「本来のオマエじゃない」といったものである。

 つまり恵まれた批判なのだが、それも永遠には続かないだろう。フットボールの世界は刹那的だ。

 ロイスの再びの離脱等、苦しいチーム状況は続く。周囲がしびれを切らす前に、ドルトムントが苦境を抜け出すきっかけとなるような、何かを示したいところである。

【了】

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