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香川真司 10年前

「本来のオマエじゃない」。トップフォームから程遠い香川。かつての栄光を知る独紙は期待を込めた批判

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「トップフォームへ向かって自分を解放しろ!」

「本来のオマエじゃない」。トップフォームから程遠い香川。かつての栄光を知る独紙は期待を込めた批判
香川真司【写真:Getty Images】

 24日付のルール地方の地元紙レヴィアシュポルトは「ロイス・カタストロフィ」という見出しを付けている。

 レヴィアシュポルト紙によるパダーボルン戦のドルトムントの先発メンバーの採点は次のとおり。

【GK】バイデンフェラー「4+」、【DF】ピシュチェク「3-」、スボティッチ「4」、ギンター「4+」、ドゥルム「3」【MF】ケール「3」、ギュンドアン「3+」、ムヒタリヤン「4-」、香川真司「5」、ロイス「3」、【FW】オーバメヤン「2」。

 香川の個人評は次のとおりである。

「フリー・シンジ! 目下の彼は自身のトップフォームからはかなり遠ざかっている。1時間そこそこでの交代は理解出来るものだった」

 レヴィアシュポルト紙による香川への個人評の最初に「フリー・シンジ!」と言う文言が載った。

 かつてマンチェスター・ユナイテッドで出場機会に恵まれていなかった香川を、オールド・トラフォードから解放することを求めるという趣旨で、ドルトムントのサポーターが始めたキャンペーンから取ったものであろうことは容易に想像がつく。

 続いて「トップフォームからはかなり遠ざかっている」と記されているところを見れば、この「フリー・シンジ!」の意味は「トップフォームへ向かって自分を解放しろ!」といったところだろうか。

 ビルト紙、キッカー紙と同様にレヴィアシュポルトも香川に「5」と厳しい評価が付いているが、ドイツメディアは香川を採点するにあたって、マンチェスター・ユナイテッドに移籍する以前の香川を基準にしているところがある。

 つまり「トップフォーム」とはドイツ人の間に鮮烈な印象を刻んだ「10-12シーズンの香川真司」のことである。そうでなければレヴィアシュポルト紙は、どこで香川の「トップフォーム」を知ったのだろうか。

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