サウサンプトンのGKフォースター【写真:Getty Images】
今季のプレミアリーグで最大のサプライズの一つといえるのがサウサンプトンの躍進だろう。
昨季8位と健闘したチームのキャプテンを務めたMFアダム・ララーナ、FWリッキー・ランバートをはじめ主力がこぞって移籍。チーム力低下は明らかに思われた。
しかし、蓋を開けてみればそんな心配はどこ吹く風。それどころか11節終了時(23日現在)で2位とその成績は昨季を上回っている。
セルティックから加入したイングランド代表のGKフレイザー・フォースターもその立役者の一人。
全11試合に出場し、ここ4試合の連続無失点を含めすでに7つのクリーンシート(無失点試合)を記録している。
フォースターは現地時間23日のイギリス『スカイ』で、「いいスタートを切れた。ここで過ごす時間をとても気に入っている」と話している。新加入ながら、すんなりチームに溶け込んでいるようだ。
ここまで圧倒的な強さを見せるチェルシーを追うサウサンプトン。昨季王者のマンチェスター・シティをも上回るスタートダッシュだが、フォースター自身は「まだシーズンの3分の1が終わっただけ」と至って冷静だ。
そして代表ウィークに入る前の今月13日、プレミアリーグ公式サイトではサウサンプトン躍進のキーポイントとして守備陣の好調を紹介している。
11節終了時点で失点はわずかに5。首位チェルシー(11失点)の半分以下と驚異的な数字を叩きだしている。
監督も代わり、守備陣もほぼ一新された中で、同じように結果を残しているのはやはり驚きといえる。
さらに、被シュート数はここまで91本でアーセナル(85)に次ぐ2位の少なさ。被枠内シュートに関しては24本でリーグ最少だ。GKフォースターだけでなく、その前に位置する選手の守備が優れている証拠だろう。
日本代表の吉田麻也にとっては、素直に喜べない状況かもしれない。4試合に出場しているが、最近では新加入のベルギー代表トビー・アルデルワイレルトにポジションを譲っている。
昨季は終盤に失速し、8位まで順位を落としたものの、今季はアーセナルやリバプールが苦戦を強いられている。ビッグ4入りへ、チームはさらに前進を続ける。
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