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香川真司 10年前

また香川交代直後に…明確になったドルトムントの失点傾向。SDは「敗北のよう」とドローに失望

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「我々は2-0とリードした。しかしその後、試合は手からこぼれ落ちた」

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クロップの手腕は問われ続けている【写真:Getty Images】

 ゲームは慌ただしさを増し、流れはパダーボルンに傾いていく。67分、バカローツのタックルを受けたロイスが再び負傷してピッチを退いた。79分、ギュンドアンが押し上げて、左のドゥルム、右のムヒタリヤンと揺さぶり、最後はグロスクロイツがダイレクトで突き刺した。

 しかし判定はオフサイド。逆に81分、CKからザーリックにヘッドでねじ込まれてしまう。フリーも同然だった。2-2。

 奪われた2ゴールを考えると、選手交代直後のもの、セットプレー時のものと、やはりもったいない失点である。

 その後87分、ドルトムントはムヒタリヤンに代えてラモスを投入し、攻勢に出るが、勝ち越しのゴールを奪うことは出来なかった。

 ツォルク氏は言う。

「この2-2は敗北のようだ。我々は2-0とリードした。しかしその後、試合は手からこぼれ落ちたね。3-1となるゴールを決められなかった。逆に同点となる失点を喫した。全く美しくない午後だ」

 次戦はチャンピオンズリーグ、グループD第5戦、26日のアーセナル戦となる。既にグループ突破を決めている中で、どのように臨むのか。ギュンドアンの復調や、ブワシュチコフスキ、キルヒ、サヒンの戦列復帰が間近といったポジティブな話題も無い訳ではない。連戦の続く香川の起用も含めて、クロップの手腕は問われ続けている。 

 重圧は図り知れないが、ドルトムントという個性派集団をまとめ上げて、この難局を凌いでいくことの出来る指揮官は、他にそうそう見受けられないのも事実である。

【了】

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