天王山に勝利したG大阪【写真:ダン・オロウィッツ】
J1第32節浦和レッズ対ガンバ大阪の一戦が22日に行われ、2-0でG大阪が勝利して浦和の優勝を阻止。三冠に向けて大きな一勝を手にした。
勝てば優勝が決まる浦和と三冠達成に向けて負けられないG大阪は、互いに開始早々から引き締まった守備でゴールを許さない。
前半終盤には西川周作と東口順昭、同い年の日本代表GK二人が揃って好セーブを見せてチームを救い、スコアレスのまま前半を終えた。
後半に入っても両チームともに集中力が途切れず、フィニッシュ手前まで持ち込んでも最後の局面で跳ね返されてしまう。
満員のホームで優勝を決めたい浦和はマルシオ・リシャルデスや前節横浜FM戦で決勝点を決めた関根貴大を投入して打開を図るが、決定的な差を生むには至らない。
82分、攻めつづける浦和にビッグチャンス。ペナルティエリア内でボールを受けた柏木が後ろから走りこんできた宇賀神にラストパス。しかしシュートはG大阪の守護神・東口に阻まれる。
逆にG大阪は85分、阿部浩之のミドルシュートで浦和ゴールを脅かすが、こちらも西川にはじき出された。
そして、G大阪は88分に先制に成功する。リンスがペナルティエリア内で粘ると、ラストパスに飛び込んだ佐藤晃大が冷静に流し込んで浦和を窮地に追い込んだ。
すると浦和は1か月前に右腓骨を骨折して先日練習に部分合流したばかりの興梠を投入。最後の勝負に出る。
だが浦和の優勝はさらに遠のく。93分に倉田秋が追加点を決めてG大阪がリードを広げた。途中出場のリンスと佐藤が先制点を、そしてまたしても途中出場の倉田が勝負を決める追加点。長谷川健太監督の采配が冴え渡った。
交代選手が大当たりのG大阪が完封勝ちで浦和の優勝を阻み、三冠の可能性を残した。この勝利で首位浦和と2位G大阪の勝ち点差は再び2に。優勝争いは例年通り最終盤までもつれることになりそうだ。
【了】