ガキ大将タイプの子どもが育たない現代の環境
U16やU19などの日本代表がアジアですら勝てない状況に日本サッカー界全体が危機感を抱いているが、その敗因を精査したときに、選手たちの「覇気がない」「勝ちたいという気持ちが足りない」といった点をそれなりに考慮しなければならないのであれば、事態は深刻だ。
このまま放置されれば、今後、先輩たちが抱えていただろう課題を克服できないまま中学生や高校生になる子どもの絶対数が増えることは容易に想像できる。
何か手を打たなきゃならないし、手の打ち方も考えなければならないのだが、ここで指導者たちが、“サッカーの指導”だけをこなしていれば、子どもの内側に熱く眠っているはずのパッションのようなものを引き出すことができるのかどうか、その点を真剣に再考しなければならない段階に来ているのだと思う。
子どもが技術などの武器を与えられたところで、それを使いこなそうとする本人に負けん気の強さや、相手を打ち倒すだけの気概などが不足していれば、その個人は武器を持たされただけの軟弱な個人でしかなく、その集合体であるチームに勝負の世界を勝ち抜けるだけの力が宿るとは思えない。
「現代の子どもには覇気がない」のならば、それを念頭に置きつつ、「覇気を取り戻す」「子どもの負けず嫌いさを引き出す」指導が当たり前にように行われるようになる必要があるのではないだろうか。
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