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代表 10年前

有終の美を飾った2014年。スペインを下したドイツ、戴冠の後の混迷を抜け出す“原型”は「3バック」

text by 本田千尋 photo by Getty Images

懸念はウイングバックの不在

有終の美を飾った2014年。スペインを下したドイツ、戴冠の後の混迷を抜け出す“原型”は「3バック」
ヨアヒム・レーブ監督【写真:Getty Images】

 キッカー紙は次のように記している。

「ペップ・グアルディオラによって国内で行なわれている3バックが、レーブの未来へのモデルとまた成りうるのであれば、この方法では、とりわけ有能なウイングバックの不足に出くわすだろう」

 ペップ・バイエルンが3バックで試合に臨む際には、大外のウイングバックのポジションはベルナト、ラフィーニャ、ロッベンといった選手が務めている。

 つまり現時点では、このポジションを務めることの出来るドイツ人のスペシャリストはいない。スペイン代表戦で左右のウイングバックを務めたドゥルムとルディは、それぞれ所属先のドルトムント、ホッフェンハイムでは4バックのサイドバックに入っている。

 もちろんレーブも「新しいアイデアを発展させ、新しい足掛かりを見つけるつもりだ」と語っているとおり、今のところ3バックは混迷から抜け出すためのきっかけに留まっている、と言えそうだ。

 キッカー紙の記事の最後にレーブは「我々は新しい年において、昔ながらの強さを再び見出すつもりだ」とコメントを残した。2015年には、新主将のシュバインシュタイガーも怪我が癒えて、合流するだろう。

 ドイツ代表は、もがき苦しみながら、前進している。

 再び何かを掴み取るために。

【了】

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