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代表 10年前

“健全なライバル関係”。豪州側から見た、日豪両代表の立ち位置とは?

text by 植松久隆 photo by Getty Images

「Jリーグでプレーする選手を多く起用しながらも結果を残している」(ケーヒル)

“健全なライバル関係”。豪州側から見た、日豪両代表の立ち位置とは?
アンジ・ポステコグルー監督【写真:Getty Images】

 試合中、記者席からベンチ前で指示を出すポスタコグルーの後姿を何度となく確認した。いつも以上にゼスチャーが大きく、声を枯らして指示を出す姿は、とても親善試合のそれには思えなかった。

 レフェリーの前半終了を告げるホイッスルを確認すると、くるりと踵を返して一目散にロッカルームに引き返していった。ハーフタイムにロッカルームで伝えたこいことが、山ほど有ったに違いない。このポスタコグルーの態度からは彼の日豪戦への強い思いが見て取れた。

 試合後、ミッチ・ニコルズ、イヴァン・フラニッチなど数人の選手に日本の印象を聞いたが、日本という手応えのある相手との対戦に関して総じてポジティブなコメントが目立った。その中で、より突っ込んだ受け答えで「日本代表」との関係性を語ってくれたのが、絶対的なエースのティム・ケーヒル。

 日豪戦では必ず何らかのインパクトを残すケーヒルは、この日も試合が残り20分を切ってから登場して、きっちりと最低限の仕事をやってのけた。そのゴールの余韻もあってかいつも以上に冗舌なケーヒルは、日本を以下のように評した。

「かつての日本は、技術的には非常に高いレベルにありながら、フィジカルに弱点を抱え、勝ちきれないチームだった。しかし、最近の日本は、技術的にも戦術的にも向上して、何よりも効果的な得点で試合を決められるようになった。特にここ2試合は、Jリーグでプレーする選手を多く起用しながらも結果を残している」

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