「誰もが同じ目標に向かって進んだ」
アトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ監督は、2011年12月23日に就任。鳴かず飛ばずだったチームを、リーガやコパ、ヨーロッパリーグ(EL)優勝、さらにはチャンピオンズリーグ(CL)決勝へ導き、バルセロナとレアル・マドリーの“2強時代”を崩すチームに作り上げた。
そんなシメオネ監督は、スペイン紙『マルカ』のルイス・アスナル記者のインタビューにおなじみの黒いスーツとグレーのシャツで登場。すでに代名詞ともなっている「試合から試合へ」と「犠牲心」の哲学に「エネルギー」を加えた。
――あなたは最近「環境のエネルギーを基に動いている」と申しましたが、具体的に言うと何を指しているのですか? スタンド、ロッカールーム、またはクラブのことでしょうか?
「全てだよ。我々がここに来た時は、クラブ全体のエネルギーを変えようとした。それは成功していると思う。全員が同じ行き先へ進み、全員が同じプロジェクトに関わっていた。会長からサポーター、選手、スタッフも含めてね。それが通用している時は、全てが上手くいく」
――あなたの去就がスタンドのファンのみに依存していたら、永遠にアトレティコに残るでしょうね
「それだけではなく、クラブ全体に依存していることは明らかだ」
――あなた方が来てからクラブのエネルギーが変わったと仰いましたが、“シメオネ依存症”があると言えますか?
「いや、無いと断言できる。エネルギーが変わったのは誰もが同じ目標に向かって進んだからだ。同じ目標を達成しようとする集団が結束している時に打破するのは困難だ。この3年間でそれが起こったから手強いクラブになり得たのだよ」
――しかし、各クラブに象徴があると否定はできないでしょう。バルセロナはメッシ、レアル・マドリーはクリスティアーノ・ロナウド、そしてアトレティコはあなた
「個人的な問題ではないと思う。私はチーム面しか考えないし、今さっき私が名乗った人物達の偉業無しでは成功はありえなかった」