日本の女子サッカー人気もW杯優勝がきっかけに【写真:Getty Images】
現在パキスタンで開催されている南アジア(SAFF)女子サッカー選手権で、“日本人監督”による対戦が実現した。
現地時間の17日にモルディブ代表対バングラデシュ代表の試合が行われ、バングラデシュ代表が3−1で勝利。準決勝進出を決めた。
同代表を率いるのは築舘範男(つきたて のりお)監督。築舘監督は過去にグアム代表や東ティモールの世代別監督を率いた経験がある。2ヶ月前にバングラデシュ代表監督に就任した。
17日付のパキスタンメディア『The Express Tribune』が選手と監督のコメントを報じている。
バングラデシュ代表で今大会5ゴールを決めている中心選手のサビーナは「私たちは練習では他のチームの映像を見ないの。監督は私たちにそれをさせてくれない」と築舘監督のユニークな練習法を明かした。
築舘監督は「モルディブはいいプレーをしていた。我々はラッキーだった。次のゲームに向けて集中する必要がある」と、勝利を振り返っている。
一方、敗れたモルディブ代表を指揮するのは河本菜穂子(かわもと なおこ)監督。築舘監督と同じく日本サッカー協会(JFA)が実施している公認指導者のアジア貢献活動の一環として今年の10月にモルディブへと派遣された。
試合後、河本監督は「パフォーマンスには満足していない。私たちは勝利に値していたけど、これがフットボール」と悔しさを露わに。
それでも同じ日本人監督として築舘監督に対し「バングラデシュに優勝して欲しい。素晴らしいチーム作りをしていた」と賛辞を送っている。
日本でも2011年ワールドカップ優勝を成し遂げたところから、ようやく人気が根付き始めた女子サッカー。南アジアも同様だが、こうした日本人監督の奮闘もある。河本監督が「まだ時間が必要」と話すように簡単なことではないが、こうした活動が実を結び、アジアサッカーの発展につながることを願うばかりだ。
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