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日本代表 10年前

6発大勝を呼んだ内田の“端っこ”での貢献。チャンス生むパス、高い位置からの守備で攻守に存在感を発揮

text by 河治良幸 photo by Getty Images

試合や時間帯に応じてアレンジを加えて勝利に導く

 大きなピンチには人一倍、ゴール前で体を張る選手でもある。後半4分には自陣のゴール前で混戦になったところから、ガルシアのシュートをクリアするなど、球際でも高い集中力を発揮した。

「すぐボールを取れちゃえばディフェンスしなくていいから」と語る内田の守備の理想は高い位置でボールを奪い、自分たちの攻撃につなげることにあるだろう。

 しかし、早くボールを奪い、守る時間を短くすることも勝利のための1つの方法論にすぎない。

「グラウンドの中に入って、やってみなきゃ分からない部分もあるし、相手あってのことだから」

 そうした内田の考え方はアギーレ監督のそれにかなり近い。基本コンセプトはあっても、試合や時間帯に応じてアレンジを加え、結果として勝利に導くことができるのか。

「W杯の時もそうでしたけど、治療、ケアもしっかりしてやりたい」と語る内田。ある意味で選手生命をおって今後もクラブと代表を行き来することになるが、アギーレジャパンでどういったプレーをしていくのか。できることなら、4年先まで”端っこの人間“の貢献ぶりを見届けたいものだ。

【了】

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