決勝点を挙げたヨアン・エドムンドソン【写真:Getty Images】
14日に行われたEURO2016予選グループFのギリシャ対フェロー諸島の一戦で波乱が起きた。弱小国の代名詞として語られることの多いフェロー諸島が、ブラジルW杯で日本とも対戦したギリシャ相手にアウェイで大金星を挙げたのだ。
ギリシャが完全に試合の主導権を握っていたが、61分にヨアン・エドムンドソンが決めたゴールを守り切ったフェロー諸島が1-0で歴史的勝利を飾った。
フェロー諸島が公式戦で勝利を挙げるのは2011年6月のEURO2012予選エストニア戦以来3年ぶりで、アウェイでの公式戦勝利は2001年3月の日韓W杯予選ルクセンブルク戦以来だ。
人口約4万9000人のフェロー諸島の最新のFIFAランキングは187位、敗れたギリシャは18位だ。さらにフェロー諸島代表チームにヨーロッパの主要リーグで主力としてプレーする選手はいない。
グンナー・ニールセンがスコットランド・プレミアリーグのマザーウェルで控えGKを務めている以外は国内リーグかデンマークのリーグでプレーしている選手がほとんどだ。
W杯ではグループリーグ第2戦で日本と対戦し、決勝トーナメント進出も果たしたギリシャ代表だが、W杯後は4試合で1分3敗と1勝も挙げられていない。
EURO予選でもグループ最下位に沈み、W杯後から指揮を執るクラウディオ・ラニエリ監督は火曜日のセルビア戦後に解任濃厚と複数メディアで報じられている。
大金星を挙げたフェロー諸島の次戦は来年3月のEURO予選、アウェイでのルーマニア戦。ギリシャは19日にホームで親善試合のセルビア戦を戦った後、来年3月にEURO予選でハンガリーと対戦することになっている。
出場国数増でこれまでより多くの国に出場のチャンスがあるEURO2016だが、フェロー諸島の初出場はなるだろうか。
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