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フットボールマネーを追え!【12】下落するマンUの株価。サッカークラブにおける株式公開の是非

シリーズ:フットボールマネーを追え! text by 小松孝 photo by Getty Images

格付けランキングで下位に沈むセリエAのビッグクラブ

 格付け機関と呼ばれる会社で、彼らは企業の『信用リスク』を独自に解析し、その調査結果は、市場に対して大きな影響力を持つと言われている。

 なかでも世界を代表するスタンダード&プアーズ(S&P)はこの度、欧州サッカーの主要クラブについての格付けを発表した。

フットボールマネーを追え!【12】下落するマンUの株価。サッカークラブにおける株式公開の是非
表(2)主要クラブの格付けランキング

 表(2)は、S&Pが行った格付けランキングである。

 今回、対象となったのは、株式公開クラブが17で、その他27のクラブを合わせた44。

 これらの順位や格付けを算出するに当たって、その内容については明らかにされてはいないが、彼らが行う通常の『レーティング(信用格付け)』とは異なる解析方法が用いられているという。

 国内リーグの結果はもとより、CLへの出場やその勝敗などをはじめ、外資系資本のクラブの場合にはその国でのアピール度合いや商業機会などについても含まれ、また、株式公開クラブではあれば当然、株価動向を通じた調査も行われる。

 そうしたことを踏まえ、「また、ここでもか」と思わされたのが、セリエAのビッグ3についてである。そのなかでは、ユベントスの17位が最高で、ACミランに至っては35位。インテルは最下位だけは免れたものの、43位という結果だった。

 S&Pが格付けに用いる記号は、『aaa(トリプルa)』がもっとも信用力が高いことを表し、以下、aa(ダブルa)、a(シングルa)、bbb、bb、b、ccc、cc、cと続き、最後に、倒産寸前の企業などには『d』が付けられる。

 また、格付け記号の最後に付くプラスやマイナスは、そのなかでの評価をさらに細分化したものである。

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