不満の声を鎮めるには優勝という結果を
UEFAとフランスサッカー連盟によって組織されている主催者、『ユーロ2016SAS』は、宣伝、広告、テレビ放映権などを取り仕切り、放映権だけでも、利益は9億ユーロ(1297億9400万円)に上ると言われている。
主催者側は、各開催地に2000万ユーロ(28億8400万円)の助成金を支払うという話だが、インフラ整備に投じた額を考えれば、観戦に来るサポーターの宿泊、飲食、ショッピングなどからの経済効果は見込めるにしても割に合わないだろう。
この大会だけでなく、将来的にはオリンピックなど、スポーツイベントを招致するために政府側がとった免税措置ということだが、赤字財政が声高に叫ばれているご時世だけに、国民の不満の炎にさらに油を注いだのは確か。
この記事が掲載された後、さっそくいくつかの署名サイトで、「ユーロ2016開催に反対しよう!」という署名運動が立ち上がった。
いくら署名が集まったところで、いまさら再来年のユーロのフランス開催が中止になることはないだろうが、唯一、朗報といえるのは、現代表が国民から愛され、優勝の可能性もなくはないほど成長を続けている、という点だ。かつてのドメネク陣営のような嫌われチームなら話は別だが。
首尾よく優勝でもすれば、国民も、中止の署名運動をしたことすら忘れてしまうことだろう。それが、文句は言ってもお国大好き(ハートマーク)のフランス人気質なのだから。
【了】
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