代表中断期間は清水にとって吉と出るか凶と出るか
試合後、デヤン・ヤコビッチは“運命の選択権”を手に入れたことに「何と言っていいか分からないよ」と安堵の表情を浮かべていた。
「我々のパフォーマンスは素晴らしかった。相変わらず、早い時間に失点を喫してしまったが、その後は反撃出来た。引き分けでは満足できなかったから、勝利に向けて戦ったんだ。本当に興奮しているよ! 残留に向けて大きな勝利を掴むことが出来た」
Jリーグは、清水の勢いを削ぐかの如く3週間の中断期間に突入する。ヤコビッチは前向きにとらえたが、チームはいずれにしてもシーズンを通して安定を得ることに苦労している。
「問題は、アップダウンが多すぎることだ。翌週に試合が控えている状況だったら、我々はこのようなパフォーマンスを続けてはいけない」と彼は語った。
「長い休みがあるということは、我々にとって少し呼吸を整えることが出来るという意味では良いことだ。集中して名古屋戦に臨むことが出来るし、今やらなければいけないことを整理するための時間はたっぷりある」
不安定な状況や間違ったステップは、この期間に行われるキャンプで修正出来るかもしれない。
ただ、いずれにしても日本平でのグランパス戦では勝利が必須だ。「それは明らかにオーバーな表現ではない」とヤコビッチも認めている。
「まだ、いくつか良いチームとの対戦を控えているが、我々には2試合のホームゲームが残されている。私は、出来ると信じている」
1勝では23回目のJ1を保証するためには十分ではないかもしれない。しかし、残留を争う全てのチームが少なくとも1回は直接対決を残しているため、勝ち点3を獲得することは残留へ向けて大きな成果となるだろう。
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