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本田圭佑 10年前

「プレイが読まれている」。曲げられた本田の発言、実際は指揮官への信頼を明言。サンプ戦勝利で地元紙黙らせるか

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

インザーギ監督に大きなテコ入れを施す意図はなし

「プレイが読まれている」。曲げられた本田の発言、実際は指揮官への信頼を明言。サンプ戦勝利で地元紙黙らせるか
フィリッポ・インザーギ監督【写真:Getty Images】

 チーム内の不協和音を煽られているのかと理解したインザーギは「あの会見の発言は自分も把握しているが(メディアには)悪い解釈をされているようだ。だいいち彼は何か問題があると思ったら真っ先に言って来るし、月曜日には『自分にもっとやれることはないですか』ときいてきた」と流した。ただ、疑問に上がったのはチームのパフォーマンスについてである。

 結果が重んじられるイタリアでは、勝ち点につながらなければすぐに問題視される。ましてやビッグクラブとその所属選手には「相手の対策などねじ伏せて当たり前。できなければ二流」という容赦のない見方をされるのだ。サンプ戦では、そうした周囲の不安を払拭するパフォーマンスが求められる。

 では、どのような改善が求められるのか。コンディショニングについてだが、インザーギ監督は水曜日のベルルスコーニ杯サン・ロレンソ戦(普段はプレシーズンマッチとして夏に実施されるが、諸般の事情からこの時期にねじ込まれた)では、本田やメネズなど出場機会の多かった選手はベンチにも入れていなかった。

 一部のメディアは「両者がひどく疲れているというデータをミランラボが弾き出した」という情報を捕まえ「サンプ戦は温存か」と報じている。

 もっともこれについてインザーギ監督は「ベルルスコーニ杯に限った情報で、両者は」と否定している。喉の痛みを訴え6日の練習を回避した本田も、7日には復帰し遠征メンバーに名を連ねた。スタメンについては、当日の判断といったところだろう。

 一方で戦術面についてだが、今の時点で大きなテコ入れを施す意図は監督にはないし、選手たちもついていく模様である。4日の会見では本田もデ・ヨンクも、異口同音にインザーギ監督とそのサッカーのコンセプトに対する信頼を明言していた。

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