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UEFAの戦略? デキレース? マンCをめぐる「CL抽選操作騒動」のカラクリに迫る

text by 桑村健太 photo by Getty Images

マドリーとバルサは同じ日に試合をしない

UEFAの戦略? デキレース? マンCをめぐる「CL抽選操作騒動」のカラクリに迫る
ポット1の抽選5チーム目、バルセロナが振り分けられうる組

 その最も典型な例が、レアル・マドリーとバルセロナである。この両チームはすでにポット1から各組へと分配されているが、ここではその時の抽選を振り返る。右の図をご覧いただこう。イメージしやすいように、A-D組とE-H組の境を赤のラインで仕切ってある。

 ポット1の抽選の際、5チーム目に引かれたのはバルセロナであった。右の図はその時の各チームの配分と、バルセロナが振り分けられうる組をビジュアル化したものだ。

 ここまでに引かれたチームは4チームだ。つまり、バルセロナには残り4つの組(A、F、G、H)に振り分けられる可能性があるはずである(緑に塗りつぶした箇所)。しかし、実際に映像を見ると、バルセロナが引く抽選台には3つのカプセルしか用意されていなかったのである。

 このことが意味するものは一体何だろうか。それは、「バルセロナがグループAに入り、グループBに在籍するレアル・マドリーと同じ日程で試合をする可能性をUEFAが意図的にかき消した」、という事実に他ならない。

 つまり、バルセロナに用意された3つのカプセルの中にはF、G、Hの3つが入っていたのだ。実際、この後バルセロナはF組のカプセルを引いている。

 レアル・マドリーとバルセロナは2004-05 シーズン以降、11シーズン連続でCL本戦に出場している。そのグループステージにおける日程を調べたところ、11シーズンの全てのグループステージで両者は異なる日程に試合を行っていた。

 UEFAにとって、レアル・マドリーとバルセロナが同じ日に試合をすることはおそらく収益の面で不都合が生じるのであろう。

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