完璧な研究と対策を練ったパレルモ
7日間で3試合、獲得した勝ち点は2。それまでが2連勝を飾っており、期待も高まってきた中での2分け1敗。CL圏内の3位だった順位も一気に7位まで転落してしまった。
ミランは、中3日で迎えたこの試合で出場停止のムンタリに代わってサポナーラを今季初起用。前線ではエル・シャーラウィをベンチスタートとして、メネズを右WG、フェルナンド・トーレスをCFに配置。フィリッポ・インザーギ監督は、可能な限りベストな布陣で臨むことを選択した。
しかし、開始2分にCBの1人、アレックスが負傷。クリスティアン・サパタが緊急出場となったが、23分と26分に立て続けに失点。しかも、1点目はサパタのオウンゴール、2点目はサパタがディバラに抜かれての失点だった。
サパタにとっては、アクシデントでの投入は言い方を変えれば定位置奪取の大きなチャンスだったと言えるだろう。しかし、23分から26分の3分間は彼にとって悪夢のような時間となってしまった。
ただ、当然のことながら失点の責任をサパタ1人に押し付けることはフェアではない。何より、パレルモがこの試合に向けて完璧な研究と対策を練ってきた成果とも言える。
パレルモは、まずミランにとって最大のストロングポイントとなっている本田とアバーテの右サイドでのコンビネーションを寸断した。
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