別次元のJ1へ。雑草軍団はイバラの道を突き進む
指揮官自身、3度目のJ1昇格ということで余裕があったのか、感傷的な様子は全く見せなかった。
「泣かなきゃいけないのなら泣きますけど、泣いて感傷的になるよりも次のことを考えないといけない。同時に来季のことも少しは考えないといけないところはある。
J1とJ2は全く違うリーグ。戦い方も再構築しないといけない部分もある。このままでは今の声援がヤジに変わるんじゃないかと心配です」と彼は改めて警鐘を流したが、山雅のハイインテンシティーのスタイルがJ1で通用する保証はない。
現有戦力のままでは得点力不足に悩むのは必至だし、J2では鉄壁だった守備が崩されることも十分あり得るのだ。
クラブの経済的基盤も脆弱で、来年4月にオープン予定の天然芝練習場も筋トレやクールダウンの設備があるわけではない。J1スタンダードとは程遠い状態から戦いを挑まなければいけないのだ。
それでも、あまのじゃくな男は雑草集団のクオリティをもう一段階引き上げて、イバラの道を突き進んでいくはず。反町康治という指導者が見出す新境地が楽しみだ。
【了】