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Jリーグ 10年前

ビッグクラブなき東京都。目指すべき未来はパリにあり。スターの獲得、新国立の活用…多様化する娯楽に対抗を

text by チェーザレ・ポレンギ photo by Getty Images

カギとなるのはスター選手の獲得

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PSGのズラタン・イブラヒモビッチ【写真:Getty Images】

 新たなオーナーたちは、ズラタン・イブラヒモビッチやエセキエル・ラベッシ、チアゴ・シウバやその他にも数多くのトップレベルのエンターテイナーたちをパリに連れて来ることで、劇場やレストランといったライバルたちの魅力と誘惑に対抗することを可能とした。

 欲張りなパリジャンたちを楽しませる上で、PSGは有力な選択肢の1つとなることができたのだ。

 現在のパルク・デ・プランスは、観客の大きな期待に応えるショーを提供できる場所となっている。いつも満員となるスタジアムで、ファンは国内タイトルの獲得を目にするだけではなく、欧州のトップレベルで戦うチームも追いかけることが可能となった。

 ニューヨーク・シティFCは現在、このモデルの再現を試みようとしている。ダビド・ビジャとフランク・ランパードの獲得や、新たなファンを獲得するための大々的なキャンペーンもその一環だ。東京もこれに倣うべきではないだろうか。

 まず第一に必要となるのは、高い技術を持った選手たちを集めたトップチームだ。彼らはピッチの中でも外でも魅力的でなければならない。チームには欧州や南米から呼び寄せた人気スター選手も必要だ。

 キャリアのピークを過ぎていたとしても問題ではない。彼らの一番の役割は、ワールドクラスのクオリティーを求める東京の需要に応えることだ。

 想定しているのはピッチ上で貢献できる選手でありながらも、同時にファンをスタジアムに呼んでくれる選手、グッズ販売を促進して利益を生み出してくれる選手だ。

 ラウールやデイビッド・ベッカム、パベル・ネドベドやアレッサンドロ・デル・ピエロなら、キャリアの終盤に差し掛かっていても、以前からのファンにも新しいサポーターにも完璧なアピールができる存在となっていただろう。

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