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疑問の残るリーガ授賞式。王者アトレティコ無視の偏った選考基準。不愉快な女性タレント司会者の“ショウアップ”

text by 山本美智子 photo by Getty Images

C・ロナウドの個人賞三冠は“不要”

 ラモスが2人を越えて賞を得たメリットは、どこにあるのだろう?

疑問の残るリーガ授賞式。王者アトレティコ無視の偏った選考基準。不愉快な女性タレント司会者の“ショウアップ”
クリスティアーノ・ロナウド【写真:Getty Images】

 失点率が最も低かっただけでなく、リーグ優勝も果たしたGK(クルトワ)が、「スペインリーグ」が与える賞で、ケイラー・ナバスから賞を奪えない理由はどこにあるのだろう?

 ケイラー・ナバスのブラジルW杯の活躍が、それを阻んだのか? まさか、そんなはずはない。

 大体が、アタッカーと異なり、GKやディフェンダーというのは、その役割が認められにくいポジションだ。いなくてはならない縁の下の力持ちだが、賞を与えるような華やかな舞台には、なかなか招待されない。

 それがインターナショナルレベルであれば尚更だが、個人的にはこういった国内の、つまり海外選手との比較の必要がない賞与だからこそ、ふだん陽が当たらなくても、その貢献度が本当は非常に大きいといった選手に光を当てることに使ってもいいのではないかと考える。

 誤解を恐れずに言えば、こういった賞で最優秀選手、最優秀選手アタッカー、最優秀ゴールの全てをクリスティアーノ・ロナウドが三冠受賞する必要性があるのだろうか、と思う。

 好き嫌いは別れるにしろ、ロナウドがメッシ同様、一つの時代を代表する希有な選手であることは、誰もが文句なく認めるところだ。そこに疑問の余地はない。よって、それを「賞」という形で公に認めるという考え方もあるだろう。

 だが、それは守備に全面的に重きをおいた昨季のアトレティコ・マドリーで、そういったチームのシステムにもかかわらず、年間を通して27ゴール(ロナウドとは4得点差)を決めたジエゴ・コスタが、今季スペインリーグにいないからといって、何も受賞できない理由にはならないのではないか。

 昨季のアトレティコやジエゴ・コスタが、どれだけスペインリーグを沸かす結果になったか、リーガのファンなら記憶に新しいことだろう。

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