守護神ノイアーが立ちはだかるも、勇敢な戦いを繰り広げる
指揮官の言葉そのままだった。ブンデスリーガで首位に立ち、再び欧州の頂きへと向かおうとするペップ・バイエルンを目の前にしてなお、ボルシアMGはディフェンスラインを高く設定する。一歩も引く気はない。
ブンデスリーガで2位に付け、ヨーロッパリーグでも結果を残すことで、ボルシアMGは自分達のサッカーに自信を持ち始めていた。
勇気を持った高いラインとともに、ラファエル、ハーン、クルーゼは常に相手の背後を狙い続けた。ラーム、アロンソ、アラバを中心とするバイエルンの流動的なパス交換に、立ち向かう。そして何度も鋭利なカウンターで、バイエルンのゴールを突き刺そうとした。
しかし立ちはだかったのはノイアーだった。27日付のビルト紙でバイエルンの守護神は語った。
ノイアー「僕はフットボールに精神を集中した。完全に一日の仕事に集中したんだ」
34分。右サイド後方からハーンが前線にボールを送る。クルーゼに届く。1対1。ノイアーが左手で防ぐ。
52分。ボルシアMGのカウンター。3対2。最後はハーンがシュートを放つ。ノイアーが防ぐ。
ハーン「驚いた。パーフェクトにシュートを撃ったんだ」
67分、ラファエル。79分、ラファエル。
仕留められそうで、仕留めることが出来ない。
ノイアーの動物的本能が立ちはだかった。
ボルシア・パークは何度も、何度も吐息を漏らした。期待が膨らみ、希望が爆発しかけては、深いため息がスタジアムを覆う。それでも試合終了の笛が鳴ったときには、誰もが手を叩いてボルシアMGを讃えた。ボルシアMGはバイエルンを相手にして、0-0のドローに持ち込んだ。
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