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本田圭佑 10年前

「全然ダメ」「献身的にカバー」。地元記者の評価分かれた本田。戦術戦でもゴールに向かう姿勢が課題に

ホームでフィオレンティーナを相手に1-1のドローに終わったミラン。戦術を駆使してお互いの長所を消し合う展開となったこの一戦、右ウイングとしてフル出場した本田圭佑について、地元記者の評価は分かれた。

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

監督同士による戦術戦。攻撃陣は軒並み不発

「いやあ、今日は本田は全然ダメだったじゃないか」

「全然ダメ」「献身的にカバー」。地元記者の評価分かれた本田。戦術戦でもゴールに向かう姿勢が課題に
「デ・シリオは悪かった、メネズも酷かった、そして本田も悪かった」と現地紙記者は、チーム全体に厳しかった【写真:Getty Images】

 試合後、日本報道陣の一人である筆者の顔を見て、地元記者の一人がそう話しかけてきた。7試合で6得点を挙げた彼の活躍を奇跡の復活劇とばかりに大騒ぎしていたのは彼らも同様なのだが、結果が出せないときは厳しい見方をする。

 コリエレ・デッロ・スポルトのフリオ・フェデーレ記者は、チーム全体にも厳しかった。

「デ・シリオは悪かった、メネズも酷かった、そして本田も悪かった。ボナベントゥーラは酷すぎた。あれだけクリーンなシュートチャンスが3度もありながら、それをちゃんと枠に収められないのはどういうことなんだ」

 ただ両監督も認めていたが、試合は戦術を駆使してお互いの長所を消しに掛かるような試合となってしまった。攻撃陣が活躍出来なかったことについて、ミラノのローカルラジオやWEBで幅広く活躍するファビオ・コンティ記者はこう語る。

「私自身は、こういう試合内容は好きなんだけどね。戦術的になるのは結果を求めればこそだし、デ・ヨンクなんか非常に素晴らしいパフォーマンスをしていた。ただ、だからこそミランには、膠着した展開を破るためのアプローチが欲しかった。

 メネズをニセFWにおいても前線のスペースは消されたし、途中から入ったトーレスも強引に行けていなかった。パッツィーニを入れて、2トップに当ててゴール前をこじ開けるのも手だと思ったんだけどね」

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