シュートなしも高評価の本田。相手左サイドを封じる
高評価の要因となったのは攻撃ではなく守備面。守備でのパフォーマンス・スコアでは17点とアタッカーながら高い数字を記録した。
さらに、右サイドでコンビを組むアバーテも守備面で18点を記録。対面となるフィオレンティーナの左サイド、ボルハ・バレロがトータルのパフォーマンス・スコアで-5点、マルコス・アロンソが同-31点と両チーム合わせて最低の評価となった。
また、「Who Scored.com」のレーティングでもバレロ、アロンソともに6.4点と低評価だった。
攻撃面だけを見れば“封じられた”という印象があるかもしれないが、スタッツからはフィオレンティーナの左サイドを“封じた”という評価が正しいことが分かる。
もちろん、チームはホームでドローに終わり、アタッカーとしては得点やアシストという形で貢献できなかったことは本人としても不満の残る結果だっただろう。
それでも、チーム自体が苦戦を強いられる展開において“本業”ではない守備で貢献できることを証明したことは大きい。すべての試合で得点を決めることは難しいが、安定して高いパフォーマンスが維持できれば監督の評価もさらに上がるはずだ。
ここまで8節を終えて、本田は全試合のパフォーマンス・スコアで309点を記録している。これはFWのランキングでユベントスのカルロス・テベスに次ぐ2位の数字。しかし、守備でのスコアでは76点を記録して全FW中トップに立っている。
本田は、セリエAにおいて最も攻守に優れたFWということ。今後は、「点を決めた」「点に絡んだ」という1つの面だけを見るのではなく、90分を通してどのようなパフォーマンスをしたのか、あらゆる側面から評価を下していく必要があるだろう。
【了】
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