ミランが大きく上回った前半。インザーギのプランが的中
フィリッポ・インザーギとヴィンチェンツォ・モンテッラ。ともに90年代から2000年代にかけて活躍し、インザーギはユベントスやミランでセリエA通算466試合に出場して197得点、モンテッラはサンプドリアやローマでプレーして同通算374試合に出場して188得点を記録。
イタリア代表での実績こそインザーギに軍配があがるものの、イタリアでも屈指のストライカーとしてファンの記憶にも新しい両者が監督という立場で激突したこの一戦。試合開始時点でのゲームプランではインザーギに分があったと言えるだろう。
ミランは、自陣ではしっかり引いてブロックを形成することで余裕を持って相手の攻撃に対応してボールを奪えばロングカウンターを発動。敵陣ではハイプレスをかけてショートカウンターを狙うというように、2種類のカウンターを使い分けた。
その成果は前半のスタッツにも表れており、ポゼッション率では39.8%対60.2%と大きく下回りながらも、シュート数は4本対3本、チャンスメイク数でも4回対3回、クロス本数では5本対3本とフィオレンティーナを上回った。
そして、前半24分にはナイジェル・デ・ヨングがセットプレーから先制点をゲット。チーム全体のパフォーマンス・スコア(オプタによる攻撃、守備、ポゼッションの評価)では、フィオレンティーナの14点を大きく上回る70点を記録するなど、インザーギ監督にとっても狙い通りの45分となったはずだ。