足踏みする上位勢。首位・浦和は07年の悪夢を繰り返すか?
現在のJ1順位表を見れば、誰もが時間をさかのぼって過去を振り返っていることだろう。今季のタイトルレースは浦和レッズ、ガンバ大阪、そして鹿島アントラーズが争っており、2000年代後半のJリーグがフラッシュバックされるシーンズンとなった。彼らは日本の覇権を常に争ってきた真のトップクラブだ。
しかし、この3クラブは近年のシーズンで大きな問題を経験している。ガンバは2012年にJ2へ降格し、鹿島も同じ年に11位と低迷。その前年の2011年には浦和が首の皮一枚でJ1残留を果たすなど苦しい戦いを強いられた。
それでも、今季の終わりにJ1の優勝銀皿を掲げるのは、恐らく彼らのうちの1クラブだろう(川崎フロンターレがひっそりと間を縫って、引き立て役となることを振り払う可能性もあるが)。
とはいえ、いつものことながらJリーグにおいて優勝へのスパートをかけるクラブは現れていない。レッズはテーブルの最上位で一見すると“快適”な5ポイント差をつけているが、ここ数週間の彼らには決して説得力があるようには見えなかった。
彼らは、第9節から第25節の17試合でわずか2敗という素晴らしい期間を過ごした後、明らかに勢いを落として最近の4試合ではわずか1勝のみ。しかも対戦相手は全て下位に沈むクラブであり、その1勝は徳島ヴォルティス(失礼ながら、今季のJ1において勝ち点のフリーパスとなった存在)に対してである。
歴史は繰り返されるのだろうか? 2007年の歴史的な崩壊は再現されてしまうのだろうか? 恐らく、それが起こるためには誰かがミハイロ・ペトロヴィッチの不安感を利用する必要があるだろう。
水曜の夜に行われた第29節では、その時点でトップ4に立っていたチーム(浦和、G大阪、鹿島、鳥栖)の誰も勝利を収めることはなかった。そして、川崎Fを含むトップ5のうち4チームが最近5試合で2勝しか挙げておらず、これは降格を争う清水エスパルスとセレッソ大阪と同じ数となっている。