ヨーロッパリーグ(EL)のリール対エバートンの試合前、イングランドからはるばるアウェイの地までやってきたエバートンサポーターたちが機動隊を出動させるほどの騒ぎを起こしていたと『BBC』などが24日報じた。
1万人以上のエバートンサポーターがアウェイゲームを観戦するためにフランスを訪れたが、その中の一部が試合前にグラン・パレス(大広場)に集結し、周囲の建物にフラッグを掲げ、発煙筒を焚くなどしていた。
そこに機動隊が出動して収拾を図ったが、事態はさらに悪い方向へ。エバートンサポーターたちが広場を取り囲んだ機動隊に向かって物を投げはじめたため、機動隊もこれに応戦。なんと催涙ガスや閃光弾、ゴム弾を用いて鎮圧を試みた。
これに対しサポーター側は「やりすぎだ」と非難し、リバプール市長のジョー・アンダーソン氏は「催涙ガスやペッパースプレーを使用した現場には子供たちもいたように見えた。全くもってふさわしくない対応だ」と機動隊の対応を批判した。
『リバプール・エコー』の記者によれば、広場では7歳の男の子が催涙ガスを吸って嘔吐していたという。
試合前日の22日夜、リール市内のバーで2人のエバートンサポーターが50人のリールサポーターに金属の椅子で襲われて顔を負傷する事件があったとのことで、一連の騒動はこれに対する抗議の意味もあると思われる。
この騒動で逮捕者はでていないようだが、さらなる暴力の火種にならないかが心配される。
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