ブンデスとCL。対戦相手のアプローチが異なる難しさ
香川が「流動的に出来ていると思います」と話すように、オバメヤン、ムヒタリヤン、ロイス、そして香川は、前線を広く動き回り、チームの戦いに貢献した。
「コンディション的には凄く重かった。前半からちょっと死にそうな感じが」したとは思えないパフォーマンスで、ボールを受けて回して、チームにリズムをもたらした。
早々の6分、18分にオバメヤンが決めて、41分にはロイスがスーパー・ゴールを叩き込む。気合い満点だったガラタサライのファン達も冷め始めて、ラモスが決めた83分には、空席が目立っていた。
最終的に4-0での快勝とはなったが、この結果がドルトムントが再びブンデスリーガを戦うための良薬となったのかは、まだ分からないところである。
そもそもドイツの移籍市場専門サイト、トランスファー・マルクトによる合計市場価値を見ると、ドルトムントの3億4420万ユーロに対して、ガラタサライ1億7600万ユーロと、両チームの規模の間にはおよそ2倍の開きがある。
そして香川は「CLは基本的に前に出て来るチームが多い」と言う。それは試合を終えてのガラタサライのボール支配率が58%に対してドルトムントは42%に終わっていることからも分かる。
ドルトムントに対してガラタサライはボールを持って主導権を握ろうとした。「守備的に戦えた中で、逆に今日はカウンターがハマった」ように、それはむしろドルトムントが得意とする状況である。
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