U-19での悔しさを力に変えられるか
それでも、南野らしさは失われていない。U-19日本代表の一員としてU-20W杯を目指して戦う中で、チームを牽引する活躍を見せた。個人技から鮮やかなゴールも決めており、エースにふさわしいパフォーマンスだった。
結果的に本大会出場を手に入れることはできなかったが、セレッソを降格の危機から救うという思いは一層強くなったはずである。
ただ、若さからか感情をコントロールできない場面も見られることはある。相手選手を蹴るという報復行為で一発退場させられたこともあった。決して褒められた行為ではないし、理性を保てなければ成長の妨げともなる。
それでも、どんな相手にも果敢に勝負を仕掛ける姿には、南野の負けん気の強さが表れている。
チームにはフォルラン、カカウという2人のワールドクラスがいる。南野も得点だけを狙っていれば良いというわけにもいかない。ゲームメイクにも長ける彼なら、実績十分の外国籍選手たちを活かすこともできる。
だが、セレッソで苦しみ、U-19日本代表で悔しさを噛み締めた今の南野は爆発的な反発力を、ゴールという形で見せてくれるように願う。
誰もが認めるセレッソの未来のエース。近いうちにA代表にも絡んでくるだろう。だが今は目の前のことに全力に取り組むしかない。
リーグ戦も残り6節。残留争いに巻き込まれている現状には納得いかないだろうが、その悔しさをプレーで表現して欲しい。南野拓実の本領発揮はここからだ。
【了】
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