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Jリーグ 10年前

J1残留へ待ったなしのC大阪。残留へカギを握る南野。苦境に立たされるクラブを若きエースは救えるか

ここまで本領を発揮できていないセレッソ大阪の南野拓実。チームも降格圏に沈む現在、彼のパフォーマンスがチームの結果を左右するといっても過言ではない。残り6試合、セレッソは正念場を迎えている。

text by 青木務 photo by Getty Images

不振のチームとともに自らもゴールが遠い

 今シーズン開幕前には、優勝候補の一角にも挙げられていたセレッソ大阪。しかし、28節を終えての順位は17位。J1残留へ後がない状況だ。

 ランコ・ポポビッチ氏を新監督として招聘したものの、チームの持ち味と噛み合わない。昨シーズンのセレッソは手数をかけずに前線の柿谷曜一朗(現バーゼル)を使い、柿谷もそれに応えるかのように得点を量産した。

 しかし今シーズンはボールポゼッションを大事にするあまり、なかなか前線までボールが渡らず、相手に守備陣形を整える時間を与えてしまっていた。

 6月にクラブは解任を決断したものの、新監督となったマルコ・ペッツァイオリ氏も状況を好転させることはできず、現在は大熊裕司氏が指揮をとっている。

 ブラジルW杯後に柿谷が移籍し、山口蛍は負傷離脱。ディエゴ・フォルランが7得点を挙げ、途中加入のカカウも結果を出しているが、セレッソは勝利から見放されている。

 チームが不振に陥る中、新たなエースと目されていた南野拓実も苦戦を強いられている。

 彼のポテンシャルは誰もが知るところだろう。昨シーズンは10代ながらレギュラーとして戦い、結果も残した。今年4月には日本代表候補合宿にも参加し、W杯も予備登録メンバーに入ったことからも、多大な期待を寄せられていることがわかる。

 しかし、今シーズンはゴールが遠く、夏場まで得点を奪うことができなかった。第20節・川崎フロンターレ戦で初ゴールを奪い、第22節・ヴィッセル神戸戦では味方の落としをダイレクトボレーで叩き込んだ。しかし、その後は沈黙。エースと期待されているからこそ、この数字は物足りない。

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