アンダー世代が相次いで世界の舞台を逃す。今後へ大きな不安
「個人でもグループでもチームでも1人が動いて第3の動きでという得点チャンスも何本かあったと思いますし、そういう部分ではやろうとするサッカーがやれた」
という鈴木監督の言葉を全て否定するわけではない。綺麗にパスが通った流れから1つ決まっていれば、FKからポストを叩いたシュートが入っていれば、PK戦で日本が決め、相手が1つでも外していれば世界の切符を掴むことはできた。そういう試合だったのだ。
だからこそ、自分たちの形をベーストしながらも、もっと強引に流れを引き寄せる様なプレーを見せてほしかった。
大会前、そして大会中に何人かの主力を失ったことも少なからずダメージだったのは間違いないが、今回のメンバーでも、もっとやれることはあったはず。逃したものは非常に大きいが、時間が戻ることはない。
「(結果は)個人個人が受け止めていくしかないと思います。自分はつねに高い目標を目指して五輪もそうですし、A代表も目指してやっていきたいと思います」
そう語る南野はこの悔しさを胸に、おそらく五輪代表はもちろん、A代表へと駆け上がるだろう。だが、世代として上に突き上げていくことができるのか。取材する側としては大いに不安だが、同時に選手たちの奮起を期待したい。
そして4大会連続で世界、しかも今回はU-17と合わせて逃してしまった事実を日本サッカー界がどれだけ受け止め、育成・強化の見直しをしていくのか。最後はA代表の結果にフォーカスするべきだが、その大きなベースとなる部分にもっと注目し、時に厳しい目線を向けていく必要があるだろう。
【了】
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