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香川真司 10年前

「転換期」に立つドルトムント。ムヒタリヤン、ロイス、ギュンドアンが戦列復帰。香川と化学反応起こせるか?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

1年以上実戦から離れたギュンドアン

 キッカー紙が記したように、3人の選手の復帰によってドルトムントが「転換期」に立っているのは間違いない。しかしこの先どの方向に向かうのか、まだ分からないのも事実である。

 ルール・ナッハリヒテン紙にクロップは次のように述べている。

「選手達は知れた名でサッカーの試合でオートマチックに勝てない」

 3人の選手は現段階では復帰したに過ぎない。ルール・ナッハリヒテン紙ではギュンドアンのロング・インタビューが掲載された。

 同紙の再びかつてのイルカイ・ギュンドアンとなるために、あなたはまだ時間が必要とされるのではないですか? という質問に対し、ギュンドアンは「それは全く当然のことだ。最初の試合で直ぐに全てが上手く行くとは思わない」と答えている。

 キッカー紙も「オフェンスの空白を電撃的に満たす」と記しながら、3者が同時に先発に名を連ねることはあり得そうにない、としている。それはクロップにとって「大きなリスク」と見ている。

 インタビューの中でギュンドアンはまた、サッカーのない生活はあなたにとってどんなものですか? という問いに次のように答えている。

「完全な感触は無い。何かが欠けている」

 ギュンドアンが「欠けた何か」を取り戻していくことは、ドルトムントが「空白」を埋めることにも繋がることはずである。香川を含めて、ロイス、ムヒタリヤン、そしてギュンドアンはこれからどのような化学反応を引き起こしていくのか。

 ケルン戦を前に、ドルトムントは転換点に立っている。

【了】

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