国籍別の高額報酬監督ではイタリアが断トツの9人
また、この表を作る過程で、思わぬ副産物も生まれた。
この監督報酬ランキングをトップ20まで引き伸ばし、それぞれの監督の国籍を取り出してみたところ、表(5)のようになったのである。
ここ最近、すっかり鳴りを潜めてしまったセリエAとは対照的に、特殊要因のディ・マッテオを除いたトップ19人中、イタリア人監督が8人も占めたのだ。
その一方、リーグの盛り上がりとは裏腹に、英国人監督は1人もエントリーされなかったのである。
また監督への報酬が高額だからといって、必ずタイトルが取れるわけではない。しかし、これらの監督を押し並べていうと、カリスマ性を持った優秀な監督であることは間違いないだろう。
カリスマ監督の手腕の良し悪しという点でいえば、畑は違うが、映画もその1つ。
日本がバブル経済の真っただなかにいた1987年。当時、一世を風靡した証券マンの悲哀を描いた『ウォール街』という映画が公開された。その映画で、マイケル・ダグラス扮する投資家ゴードンが吐いた台詞がとても印象的だったのを今でもよく覚えている。
『money never sleeps(金は決して眠らない)』
あれからちょうど四半世紀がたった現在、サッカーが富豪家たちの格好の投資対象になった。
しかし、サッカーは、決して株や為替のようなペーパーエコノミーではない。生身の人間の魂と魂がぶつかり合うスポーツである。
そんななか、相手にボールを奪われずにキープ力に優れた選手のことを『懐の深い選手』ともいう。
大事なのは、やっぱり懐具合ということか。
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